裏金でゲーム機、家電… 希望リスト、浮かぶ海自の「たかりの構図」

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市田隆

 川崎重工業はこれまでも税務調査を受けてきたが、下請け企業を通じた裏金作りが発覚することはなかった。大阪国税局による今回の調査では、乗組員らの要求に応じて数多くの物品が購入されていた疑いが浮上している。

 下請け企業との架空取引で捻出されたとされる裏金は、どのように物品の購入に充てられていたのか。

 複数の関係者によると、各潜水艦の取りまとめ役が乗組員らの希望をリストにして川重の修繕部に連絡していたという。そのリストに基づき、修繕部や下請け企業が裏金を使って物品を購入した後、修繕部から各潜水艦の担当者にまとめて渡していたとみられる。

 川重の広報担当者は取材に対…

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この記事を書いた人
市田隆
大阪社会部|大阪国税局担当

調査報道、経済犯罪、文学