須崎市の強みってなに? 起業家やノマドらがワークショップで討論
人口減が進む高知県須崎市の課題と強みとは何だろう。地元の住民たちが、国内外で活躍する起業家や、リモートで働く「ノマド(遊牧民)」と呼ばれる人たちと一緒に考えるワークショップが16日、同市のすさきまちかどギャラリー・旧三浦邸で開かれた。
米スタンフォード大で実践されている「デザインシンキング」の手法で、同大卒業生でニューヨークから来日した2人の起業家が指導。年齢も国籍も多様な約60人が約5時間、真剣に取り組んだ。
地元から青果卸業者や包丁職人、市職員らが参加。それぞれ起業家やノマドらとチームを作り、文字や絵を書いて考えをまとめながら、アイデアを出しあった。
「野菜の無農薬化で収穫量が落ちた分を市が補償」「センサー類を用いて包丁作りを効率化」といった独自案が次々と登場。刃物会社長の迫田剛さん(55)は「具体的で的確なアイデアをもらえた」と喜んでいた。
企画したのは、移住した須崎市でノマド・起業家支援事業に挑戦している水戸りいなさん(26)。自身がノマドとして国内外を巡った時に知り合った人たちや学生時代の友人の協力で、ワークショップが実現した。
東京から参加したITコンサル会社員の官田知恵さん(27)は「何とかして須崎を盛り上げたい、という地元の人たちの強い気持ちを感じた。これからも関わり続けたい」と話していた。