小湊鉄道利用「年に数回」6割超、必要性感じる7割 住民アンケート
小湊鉄道が、本社を置く千葉県市原市に財政的な支援を求めている問題で、市が沿線の住民に行っていたアンケート結果がまとまった。1800人余りから回答があり、6割以上が「年に数回の利用」と答えた一方、日常の交通手段として小湊鉄道が「必要」「今後は必要と思う」と回答した人が計7割に上った。
アンケートは昨年11~12月、市原市と大多喜町の沿線に住む計2760世帯を対象に実施。1827人から回答があった。70代が最も多く、約3割を占めた。
アンケート結果によると、利用頻度について、6割以上が「年に数回」とし、「週1回以上」と答えた人は約1割だった。主な利用の目的は、「不定期の利用(趣味・娯楽や観光)」と、「定期・日常利用(通勤・通学や買い物)」がそれぞれ約4割を占めた。
日常交通における小湊鉄道の必要性では「必要」と「今後は必要と思う」が計7割に達し、「不要」は2割だった。また、観光資源としての必要性については「必要」と「今後は必要と思う」の合計が8割を超えた。
路線維持のための行政負担の是非を尋ねたところ、「負担を増やすべき」が3割弱、「負担を現状並みとすべき」が3割だったのに対し、「減らすべき」と「やめるべき」の合計は1割弱だった。
小湊鉄道を巡っては、今後10年間で線路や車両の維持・修繕に約60億円が必要になるとして、昨年4月に同鉄道が市に財政的な支援を要請した。同鉄道は、乗降人数が少ない上総牛久以南の路線については「廃線も含めた検討が必要」としていた。
これを受け、市は公的支援の是非や方向性を検討する法定協議会への移行を視野に、昨年7月に「準備調整会議」を庁内に設置。有識者や関係者を交え、アンケートを行うなど論点整理をしている。会議は非公開で、アンケート結果は今年3月の会議で示された。最終報告をまとめる時期は未定という。
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