和釘が透けて見える隈研吾さんらの作品 姫路・書写山円教寺で公開中
兵庫県姫路市の書写山円教寺にある三之堂(みつのどう)前広場で、建築家の隈研吾さんらが制作した立体作品が16日から公開されている。姫路城の修理でも使われている「和釘」と透明なチューブを組み合わせ、日本の建築技術が透けて見える作品となっている。
立体作品は「くぎくも」と名付けられ、円教寺の大講堂、食堂、常行堂の三つの建物が取り囲む三之堂前広場にできた。高さは約3.5メートルで、直径約3.9メートルの台の上に載っている。長さ1~1.5メートルあるポリカーボネートの透明なチューブ60本を、長さ12~20センチの和釘96本を使って組み上げている。和釘は姫路市の「明珍本舗」が一本一本作っている特殊なもので、似たものが姫路城の瓦部分に使われているという。
今回の作品は姫路市立美術館などが2021~24年度に著名な芸術家を招き展開してきた「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」の最終年度を飾るものとして手がけられた。隈さんとともに制作に携わった日本女子大学建築デザイン学部の江尻憲泰教授は「古い工法や部材を利用することで、新しいものを生み出す力があることを見いだして欲しい」と話す。12月1日まで展示されている。
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