ドクターイエローが引退へ 「見ると幸せになる」新幹線のお医者さん

細沢礼輝
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 黄色い車体で「新幹線のお医者さん」と呼ばれる東海道・山陽新幹線の点検車両「ドクターイエロー」が、老朽化を理由に来年以降に引退することが、JR東海JR西日本への取材でわかった。今後は通常の新幹線車両に検査機器を取り付け、営業運転しながら検査する方法に切り替えていくという。

 ドクターイエローの正式名称は「電気軌道総合試験車(検測車)」。おおむね10日に1回のペースで走りながら、線路や架線、信号電流などの状態を測定している。通常はダイヤ非公開で、「見ると幸せになる」とまで言われる人気車両だ。

 現在は、2020年に東海道区間から引退した「700系」をベースとする検測車を、JR東海とJR西日本が1編成ずつ保有している。ただ、最新型車両「N700S」と比べると走行性能に差があるほか、営業車両を用いた検査方法が充実してきたことから、JR東海は25年1月に、JR西日本は27年以降に検測車を引退させる方針を決めたという。

【動画】ドクターイエローつり下げの様子=2015年 安冨良弘撮影

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この記事を書いた人
細沢礼輝
東京社会部|鉄道担当
専門・関心分野
鉄道を中心とした運輸部門