「党本部に批判の電話が…」公明の態度一変 自民との協議は迷走

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松山尚幹 小手川太朗
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 自民党の裏金事件を受けた政治資金規正法改正をめぐる自民、公明両党の協議は、岸田文雄首相と山口那津男代表によるトップ会談で最終決着を迎えることになりそうだ。公明は、自民が国会に単独提出した法案に最終的には賛成する方針を固めていたが、支持者らの反発を受けて再修正を突きつけ、協議が迷走していた。

 30日午後の衆院政治改革特別委員会理事懇談会後、自民の大野敬太郎・与党筆頭理事は記者団に「努力してきたつもりだが、党内で調整がつかず明日、再開することになった」と語った。

 自民は前日に修正案を各党に提示した。公明や野党の主張の一部を採り入れながらも、原案の根幹は変えない「微修正」を各党が受け入れず、30日の懇談会で再修正案を示す約束だった。だが、「意見集約がはかれていない」として午前の懇談会はいったん休憩に。午後も集まったが、自民は翌日への延期を申し出た。

 立憲民主党笠浩史・野党筆頭理事は「今朝になって突然もう少し時間をくれと。待ったあげく明日と。自民党内なのか、自公間なのか分からないが、迷走している」と突き放した。

公明の山口代表「賛同できない」

 迷走の理由の一つが公明だ…

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この記事を書いた人
松山尚幹
国際報道部
専門・関心分野
外交・安全保障、政局と政策、財政税制
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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2024年5月30日22時17分 投稿
    【視点】

     公明党の要求は一貫しており、自公協議で物別れに終わった公明党案のほぼ丸呑みを要求しているように私には見えます。  5月29日の衆議院政治改革特別委員会の理事懇談会について、公明党機関紙の「公明新聞」は、こう報じています。 <中川氏(

    …続きを読む
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    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年5月30日23時27分 投稿
    【視点】

    次の衆院選では、間違いなく政治とカネをめぐる姿勢が争点のひとつとして問われます。来年10月の衆院議員の任期満了まで、すでに1年半を切っています。政治とカネについて、有権者から「後ろ向き」との印象を持たれた時点で、衆院選での得票に大きな影響が

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