中学の技術科を「テクノロジー科」に 研究者らが提言
編集委員・宮坂麻子
技術教育に関する研究者らでつくる一般社団法人「日本産業技術教育学会」は5月、小中高校の教育カリキュラムの柱となる次期学習指導要領の改訂にあたり、テクノロジー教育の拡充と刷新を求める要望書を公表した。中学の「技術・家庭科」の技術分野を新教科として独立させて「テクノロジー科」とすることなどを提案している。
学習指導要領は、学年ごとに各教科でどんな内容を学ぶかを国が定めたもので、教育課程(カリキュラム)を編成する基準となる。小中高校ともおおむね10年ごとに改訂されており、今年度中にも、次期改訂に向けた検討が文部科学相から中央教育審議会に諮問される見込みだ。
小学校週1コマのプログラミング、高校「情報Ⅰ」単位増を要望
今回、同学会が改訂に向けて要望したのは、①現在は教科を問わず実施されている小学校の「プログラミング教育」について、独自の教科・領域として各学年週1コマ程度授業を実施する。
②中学でプログラミング教育などが行われている技術・家庭科の技術分野を再編し、ものづくりと情報通信の技術を融合した新教科「テクノロジー科」に刷新する。
③高校では、必修科目「情報Ⅰ」の単位数(現行は3年間のいずれかで2単位)を増やし、「情報Ⅰ」を発展させた選択科目「情報Ⅱ」を必修化する。
④小中学校の「総合的な学習…