「辞めたいのに辞められない」頼った退職代行 連休明け、増える相談
「対面のコミュニケーションは向いていないので辞めさせてください」
東京都内のウェブ関連会社で働いていた男性(22)は4月10日、上司に伝えた。大学を卒業し、4月に入社したばかりだった。
3社から内定をもらい、「ウェブマーケティングに関わりたい」と選んだ。人前で発言することが苦手で、緊張しやすいことを入社前に繰り返し伝えていた。だが、配属されたのは「避けてほしい」と伝えたはずの営業職。「やるしかない」と自分に言い聞かせたが、上司と営業先を回っても、人の目を見て話せない。「社会人の基本ができていない」。思い詰め、眠れなくなった。通勤しようとしても、足が重くて電車に乗れなくなった。
辞めたいと伝えれば認められると思っていたが、返ってきたのは想定外の反応だった。
安くはないが「払う価値はある」
「向いているかどうかはわからない。辞めるタイミングではないと思う」
不調を抱えながら、翌日も出社。「一つの会社に最低でも3年」。そんな言葉がよぎった。いま辞めれば、転職に不利になる。でも辞めたい。また引き留められたら――。
限界に達したその週末、スマートフォンで検索し、退職代行業者にメッセージを送った。
月曜日の朝、自宅にいると電…
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