イスラエルの行為は「ジェノサイド」 ルラ大統領インタビュー
ブラジルのルラ大統領が4月30日、日本メディアのインタビューに応じ、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルについて、「国連(の停戦決議)を無視してジェノサイド(集団殺害)をしている」と厳しく非難した。ガザやウクライナで続く戦闘の解決に国連が機能していないと強調し、主要20カ国・地域(G20)の議長国として、国連改革を強く訴えていく方針を示した。
インタビューは、岸田文雄首相が3日にブラジルでルラ氏と会談するのを前に、首都ブラジリアの大統領府で行われた。
2000年代にも大統領を務めたルラ氏は、グローバルサウス(新興国・途上国)の盟主を自任する。これまで、日本、ドイツ、インドと共に国連安全保障理事会の常任理事国入りを狙う「G4」を結成するなど、国連改革を強く主張。今回のインタビューでも発言の多くを国連改革に結びつけ、岸田氏と話し合う意向を示した。
イスラム組織ハマスとイスラエルとの間で7カ月近く続くガザでの戦闘については、3月に国連安保理で採択された停戦決議を念頭に、攻撃を続けるイスラエルを批判。「女性や子どもへのジェノサイドをやめさせ、人道支援を受けられるようにするべきだ」と訴えた。また、「(イスラエルの後ろ盾である)米国が拒否権を行使して、パレスチナ国家の創設を阻んだ。常任理事国が拒否権を持たないことを提案する」と述べた。
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イスラエル・パレスチナ問題
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