続けて3回、電線盗まれた発電所 免責の条件も厳格化、増す負担

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杉江隼

 全国で金属盗が相次ぐ中、太陽光発電所でのケーブルの盗難も各地で起きている。

 被害が多発している千葉県では4月、市原市の太陽光発電所が計3回、立て続けにケーブルの盗難に遭った。

 復旧のめどが立たないという現場を記者が訪れ、関係者の嘆きを聞いた。

セキュリティーの隙間狙って 続けて3回被害総額3300万円

 同施設では、3回の被害で計約10キロメートルのケーブルを失った。被害総額は約3300万円にのぼるという。

 施設の管理会社の担当者によると、最初の被害に気づいたのは同月4日。発電量が極端に減っていることに、この担当者が気づいた。

 嫌な予感がして現場に駆けつけると、防犯カメラの配線と入り口のワイヤロックが切断され、2区画で計約9キロメートルのケーブルが盗まれていた。担当者はすぐに110番通報した。

 防犯カメラの映像を確認すると、2日午後10時ごろには電源が落ちていた。

 山に囲まれたこの施設では、東京ドーム約2個分の敷地を4区画に区切り、一般家庭約2400世帯相当の電力を発電している。国道沿いのゲートを入り、舗装されていない一本道を700メートルほど上がった先にあり、動物の侵入を防ぐフェンスも設置されていた。

 最初の被害が発覚後、同社は…

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