自民・宮沢博行衆院議員が辞職願 裏金で「派閥からしゃべるな」発言

森岡航平 大海英史
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 自民党の宮沢博行・前防衛副大臣(49)=衆院比例東海、当選4回=が23日、額賀福志郎衆院議長あてに議員辞職願を提出した。25日の衆院本会議で許可される見通し。

 自民の茂木敏充幹事長は23日、記者団に、22日に宮沢氏から辞職する意向を伝えられていたことを明かした。茂木氏は「『一身上の都合で辞職するつもりだ』という話だった。出処進退は本人が判断すべき問題で、その意向を尊重したいと思っていた」と述べた。

 一方、地元関係者によると、宮沢氏から23日午前に地元支持者らに連絡があり、議員辞職の意向が伝えられた。週刊誌に自身の不祥事が報じられるため、「身を引く」などと話していたという。

 宮沢氏は静岡県磐田市議から、自民が安倍晋三総裁のもと政権復帰した2012年衆院選で静岡3区から初当選。21年の前回衆院選では同区で敗れたが比例復活した。最大派閥の安倍派に所属し、16年に防衛政務官、23年に防衛副大臣に就任。その後、安倍派による組織的な裏金作りが発覚して副大臣を辞任した。党の調査で、宮沢氏は132万円の政治資金収支報告書への不記載が判明した。

 裏金事件を受けて、宮沢氏は昨年12月に記者団に、「派閥の方からかつて、収支報告書に記載しなくてよいと指示があった」と発言。さらに「派閥の方から『しゃべるな、しゃべるな』と(言われた)」とも語り、派閥幹部が箝口令(かんこうれい)を敷いていたことを示唆していた。

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この記事を書いた人
森岡航平
政治部|首相官邸担当
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