囲碁名人リーグ 残留争いの直接対決、富士田七段が関九段を破る

大出公二
【対局中継】富士田明彦七段ー関航太郎九段 解説・鶴山淳志八段【第49期囲碁名人戦リーグ】
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 囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は22日、富士田明彦七段が関航太郎九段との348手にわたる激戦を制し、リーグスコアを3勝2敗として白星先行。関は1勝3敗となり、リーグ残留に黄信号が灯(とも)った。

 ともに残留争いの渦中にいる直接対決。劣勢の関は中盤、中央の富士田の大石殺しをにらみながら下辺相手陣に殴り込む勝負手を放ち、奏功。形勢は一気に細かくなったが、富士田はそこから踏ん張り、一時は半目勝負になるも最後は引き離して勝負を決めた。

 予選を勝ち上がってリーグ入りした両者は、リーグ序列が最下位で、上位のシード選手より戦績で上回らなければ残留はおぼつかない。本局は残留をかけた非情な落とし合いで、勝った富士田は残留の望みを膨らませたが、残る相手は優勝候補の一力遼棋聖(5勝0敗)、井山裕太王座(2勝2敗)、許家元九段(3勝2敗)とつわものばかりで、まさにこれからが正念場となる。

 敗れた関も残留の可能性を残しており、一力と並んで無敗の余正麒八段(4勝0敗)ら上位陣との後半戦に臨む。(大出公二)

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