米映画監督オリバー・ストーンさん、沖縄でよみがえったあの日の記憶

有料記事「沖縄」を考える 代執行

聞き手・渡辺丘

 「プラトーン」「JFK」「スノーデン」など、戦争の真実や米国の暗部に迫る数々の映画を手がけ、米アカデミー賞作品賞や、2度の監督賞を受賞している米映画監督のオリバー・ストーンさん(77)が、辺野古をめぐって日本政府が沖縄県知事の権限を奪う「代執行」に及んだ後、朝日新聞のインタビューに応じた。今年、各国の著名人や有識者らとともに、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する声明を発表した。その真意を語った。

オリバー・ストーン

米国生まれ。ベトナム戦争を描いた「プラトーン」「7月4日に生まれて」でアカデミー賞受賞。その他の作品に「JFK」「スノーデン」など。今年1月、各国の著名人らと辺野古移設に反対する声明を発表した。

 ほとんどの米国人は、沖縄に米軍基地があることさえ知りません。知っているとしても、数%くらいではないでしょうか。

 私は友人に誘われて10年ほど前に一度、沖縄を訪ねました。昼食で食べたもずくのおいしさも忘れられませんが、それ以上にいくつもの衝撃的な出会いがありました。

占領地か、植民地か

 沖縄本島南部では、沖縄戦で…

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