投資家の要望から生まれ、「俺たちのオルカン」へ 運命を変えた会合

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山本恭介

「1強」の投資信託:中

 新NISAでは「eMAXIS Slim」シリーズが圧倒的な支持を集めています。成長の軌跡を3回で伝えます。(敬称略)

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 三菱UFJアセットマネジメントが開発した投資信託「eMAXIS Slim」(イーマクシススリム、以下Slim)シリーズは、2017年に売り出すと金融業界でたちまち話題となった。

 「業界最低水準の運用コスト」が売りで、徐々に個人投資家にも知られていく。ただ、まだ勢いを欠き、1年半が過ぎても大台の純資産残高1兆円には遠かった。

 「Slimは有名だけど、残高はこんなものか」。当時、商品部門の役員だった代田秀雄(61)の耳には社外からそうした声も入った。

 18年9月、「運命」を変える会合が開かれる。都内の会議室に、SNSで投資情報を発信する個人投資家ら約25人が集まった。会社側からの公募に応じた人たちだ。

目が覚めた幹部 進んだ商品化検討

 Slimシリーズの現状が社…

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