給食費払えぬ家庭 徴収に追われる学校職員に葛藤「無償化されれば」
学校の給食費を無償化する自治体が増え始めている。東京都では23区が2024年度にすべて実施。住む場所によって保護者負担に差が出る状況が強まっており、全国一律の無償化を求める声が上がっている。(大坪実佳子)
東京都は1月、都内の区市町村の給食費負担の半額を補助するという方針を示した。これを受け、23区では4月からすべてが、都と区の負担によって小中学生を対象に、給食を無償化することになった。
小池百合子知事は、本来は国の責任で進めるべきだとしつつ、「国の方策が講じられるまで、先行して支援を実施する」としている。
給食無償化の動きは、以前は人口規模が小さい自治体が多かったが、近年は規模が大きい都市部の自治体にも広がりつつある。
大阪市では20年度から無償化している。政令指定市では唯一、恒久的な実施だ。また、青森県では都道府県単位では初めて、10月から県内の全小中学校で無償化する。24年度の予算に、無償化のための市町村への交付金として約20億円を計上した。
文部科学省の17年度の調査によると、小中学校ともに無償化を実施していたのは全国1740市区町村(当時)のうち、76市町村。7割超が人口1万人未満、9割超が町や村だった。その後、全国的な調査はなされていないが、文科省の担当者は「給食を無償化する自治体は増えていると感じる」と話す。
「何とか回収してね」栄養士から懇願され
給食費の徴収を続ける自治体の現場では葛藤が続いている。
「家計が一番厳しいのは、所…
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- 【視点】
貧困を肌で感じている現場の教職員から「給食費無償化」という問題提起が出てきたことは、重要だと感じます。 アメリカでは日本より一歩先に、教員たち自身が労働運動を展開し、子供の貧困の改善を訴える動きが広がっています。例えばシカゴでは、ホームレス
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