「感じたことのない揺れ」複数けが人の情報 気象庁、M6.6に更新

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 17日午後11時14分ごろ、豊後水道を震源とする地震があり、愛媛県愛南町高知県宿毛市で震度6弱、愛媛県宇和島市で震度5強を観測した。震源の深さは約50キロ、地震の規模を示すマグニチュードは当初6.4と推定されたが、その後、6.6に更新された。この地震による津波の心配はないという。愛媛県などで、けが人がいるとの情報があるという。

 気象庁によると、愛媛県西部の八幡浜市、大洲市、西予市、内子町、鬼北町、大分県東部の津久見市、佐伯市でも震度5弱を観測。広島や山口、熊本、宮崎、鹿児島の各県の一部地域でも震度4を観測した。

 原子力規制庁によると、四国電力から午後11時35分に、伊方原発(愛媛県伊方町)について、運転中の3号機、廃炉作業中の1、2号機ともに異常はない、との報告を受けたという。

 総務省消防庁によると、愛媛県では、愛南町で70代女性が足にけがをし、松山市で4件の救急出動があったとの情報がある。大分市でも地震で転落して軽傷を負ったとの情報があるという。

 高知県宿毛市のホテルに勤める女性(50)は「揺れ出したと思ったら、『ガー』と左右に十数秒大きく揺れた」。当時自宅にいたが、被害はなかったため、ホテルへ直行。宿泊客の安全や建物内に大きな被害がないことを確認したという。同じく宿泊客に被害がなかった同市内の別のホテルの男性従業員は「感じたことのない大きな揺れだった」と話した。

 同市によると、水道管が破裂したという複数の情報や、街灯が倒れて道をふさいでいるという情報が市民や警察から寄せられている。けが人の情報はないという。

 愛媛県愛南町の「ホテルセレクト愛媛愛南町」のスタッフによると、1回強い揺れ、その後2回ほど弱い揺れを感じた。壁に掛けていた額縁が落ちてきたが、スタッフや宿泊客にけがの報告はないという。「またいつ大きい揺れがあるか分からず心配」とフロントやロビーに出てきたり、屋外の駐車場に出て車内で待機したりしている客がいるという。

 岸田文雄首相は17日午後11時16分、早急に被害状況を把握するとともに地方自治体とも緊密に連携し、被災者の救助などに全力で取り組むよう指示を出した。

 震度4以上は次の通り。

<震度6弱>

愛媛県:愛南町

高知県:宿毛市

<震度5強>

愛媛県:宇和島

<震度5弱>

愛媛県:八幡浜市、大洲市、西予市、内子町、鬼北町

大分県:津久見市、佐伯市

<震度4>

愛媛県:伊方町、松野町、今治市西条市、松山市、伊予市東温市、久万高原町、松前町、砥部町

高知県:土佐清水市、四万十市、梼原町、四万十町、大月町、三原村、黒潮町

大分県:大分市、別府市臼杵市豊後大野市宇佐市国東市、姫島村、竹田市

広島県:呉市、江田島市、府中町、大崎上島町

山口県:柳井市周防大島町防府市

熊本県:阿蘇市、産山村、高森町、あさぎり町

宮崎県:延岡市、美郷町、高千穂町、えびの市、高原町

鹿児島県:湧水町

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