第4回爆発した吉村知事の「フラストレーション」 高まらぬ万博開催の機運

有料記事霧中の大阪万博 開幕まで1年

野平悠一 菅原普 谷瞳児
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 大阪・関西万博への機運は全国的なうねりとはなっておらず、延期論さえ今なおくすぶる。批判的な報道やSNSなどの声に、万博を主催する日本国際博覧会協会(万博協会)の関係者は焦りを募らせている。

 「モーニングショーの玉川徹。いま批判するのはいいけど、入れさせんとこと思って。入れさせてくれ、これ見たいと言っても、モーニングショーは禁止、玉川のところは禁止と言って」。

 今年3月下旬、日本維新の会の共同代表を務める吉村洋文大阪府知事が、こう発言する動画がSNS上で拡散した。同月23日に府内であった党の集会での一幕とされる。

 コメンテーターの玉川氏が万博に批判的であるとし、出演する番組を名指しした上で、万博の会場に出入り禁止にする旨を述べた。

 吉村氏は4月1日、記者団に発言を認めた上で「僕自身が『出禁』にする権限がないのは当然のこと。そんなことはあり得ないという前提での発言だ」と釈明した。

 さらに、玉川氏や同氏が出演する番組について「非常に偏り過ぎている」と主張。「万博に対する批判や課題の指摘は報道機関として当然あるべき姿」としつつ、「公共の電波でやる以上、ある程度は公平にやってもらいたい」と注文をつけた。

「大阪ジョーク」も火に油 最後は撤回

 だが、吉村氏は万博協会の副会長であるだけに、発言は与野党を問わず、大きな波紋を呼んだ。

 公明党の石川博崇参院議員(…

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