新幹線の敦賀延伸を記念、北陸線の貴重な写真や資料の企画展 滋賀
北陸新幹線金沢―敦賀間が3月16日に延伸開業したことを記念し、長浜観光協会は長浜鉄道スクエア(滋賀県長浜市北船町)で企画展「敦賀と北陸線」を開いている。国内の鉄道草創期に開業した北陸線の歴史を、館が所蔵する約60点の貴重な資料で振り返る。
近代化を進めていた明治政府は1869(明治2)年に、東京―京都間の幹線と、東京―横浜間、京都―神戸間、敦賀―琵琶湖畔の3支線の鉄道敷設を決めた。米原―長浜―敦賀間は日本海と内陸を結ぶ重要な輸送路線と位置づけられた。
84(明治17)年に滋賀・福井県境の柳ケ瀬トンネル(全長1352メートル)ができ、敦賀線(現在の北陸線)長浜―金ケ崎(後の敦賀港)間が開通。日本海側の海上輸送ルートが鉄道と直結し、琵琶湖の鉄道連絡船(長浜―大津間)を経て、様々な物資が京都方面に運ばれるようになった。
企画展では、明治時代の長浜・敦賀両駅などの発着時刻を掲載した長浜市内の運輸会社の引き札(広告)や、1950年代の敦賀、米原駅構内の風景、長浜市内の上り勾配を走るD51形蒸気機関車などのパネル写真を掲示。62年の北陸トンネル(全長13・87キロ、福井県敦賀市―南越前町)開通や、64年の東海道新幹線開通時の記念切手なども紹介する。
このほか、北陸線を走ったED70形交流電気機関車や特急「雷鳥」の模型なども展示する。
長浜鉄道スクエア学芸員の太田浩司さんは「敦賀、長浜、米原駅にスポットを当てた企画。展示資料から鉄路が運ぶ文化の豊かさを感じ取ってほしい」と話している。
6月30日まで(期間中無休)。大人300円、小中学生150円。問い合わせは長浜観光協会(0749・53・2650)。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら