コップの中の処分劇「納得いかない」 高まる首相と二階氏への不満

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松山尚幹 西村圭史

 裏金議員は責任を押しつけ合い、党のトップは自らの責任を棚上げする……。自民党による「コップの中の処分劇」で露呈したのは、党の隅々に広がった内向き志向の無責任体質だった。処分を受けた議員の不満は大きく、実態解明なき幕引きを急いだ代償は大きい。

 4日夜の永田町。

 記者「離党勧告は先ほどのメールで、ということだったが……」

 塩谷立元文部科学相「と言いますか、一覧表で来ました。全員の」

 記者「(それ)以外は全く説明なかったか」

 塩谷氏「ないです」

 離党勧告が決まった安倍派座長の塩谷氏は記者団に少しぶっきらぼうに答えた。手元に届いたのは1通のメールだけ。塩谷氏個人に対する処分理由の説明は一切ない、処分者の一覧表だった。

 塩谷氏は処分決定に先立ち…

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この記事を書いた人
松山尚幹
国際報道部
専門・関心分野
外交・安全保障、政局と政策、財政税制
西村圭史
政治部|与党担当・サブキャップ
専門・関心分野
国内政治、社会保障、民主主義
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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2024年4月5日16時3分 投稿
    【視点】

     1989(平成元)年1月の自民党大会で、作家の曽野綾子さんが発した諫言を思い出します。  「リクルート事件に関して、政治家は国民を愚かなものとなめて考えられました。そしてこの程度の説明や弁明をしておけば通るだろうと高をくくられたのです。慎

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