「軽すぎる」「モヤモヤ」 安倍派幹部ら39人処分 おわび行脚も

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平川仁 寺島笑花 松本英仁
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 自民党派閥による裏金事件を受け、安倍派幹部ら39人の処分が決まった。真相を説明しないまま幕引きを図る形だが、有権者からは「市民感覚とかけ離れている」と批判の声が上がる。

 処分が8段階で重い方から6番目の「党の役職停止」だった萩生田光一・前政調会長(衆院東京24区)の地元、東京都八王子市。これまで萩生田氏に投票してきたという建築作業員の石田頼義さん(61)は、「軽すぎる。本当は議員を辞めるべきだ」と話した。

 萩生田氏の5年間の不記載総額は2728万円で自民の現職議員では3番目に多い。石田さん自身は半年間、物価高や光熱費の高騰で、外食や酒を減らすなど出費を切り詰めてきた。「自分は好き勝手に金を動かしていたなんて、支持者への裏切りだ」

 党のトップでもある岸田文雄首相が処分されていないことにも納得いかないといい、「萩生田さんにも自民にも、もう投票できない」と語った。

 20年間萩生田氏を支持してきた同市のトラック運転手堂迫(どうせこ)隆久さん(60)は、「慣例にしたがってやっていただけだろう」とかばった。期待するのは地元への還元だといい、処分についても「役職が外れ、八王子のインフラ整備や教育に専念できるようになるなら、ちょうどいい」と話した。

 一方、3番目に重い党員の資格停止だった下村博文・元文部科学相(衆院東京11区)の地元、東京都板橋区。下村氏の事務所近くに住む40代のパート従業員の女性は「処分は当然だがモヤモヤする」と話した。

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