男女の賃金格差はなぜ生まれる 高評価の「ホットジョブ」男性に偏り
聞き手・岡林佐和
先進国の中でも大きい日本の男女の賃金格差について、朝日新聞が産業ごとに年代別の賃金格差を分析したところ、女性の年収は20代後半から50代まで、正社員に限ってもすべての産業で男性を下回った。産業別では金融・保険業界で最も大きな格差があった。企業の女性登用に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの矢島洋子主席研究員に、格差が生まれる背景について聞いた。
――賃金格差をみると、金融・保険業界の格差の大きさが目立ちます。
「女性管理職の割合でみれば、金融業界は近年、積極的に女性管理職を増やしていて、製造業などほかの産業に比較して女性管理職比率は高い。正社員にもともと女性が多いから、それができています。それなのに賃金格差では、他産業よりも大きな差があります」
女性管理職比率はそこそこ高い金融業界、賃金格差が大きい理由
「なぜかというと、金融業は…
- 【視点】
アメリカでは、女子バスケットボールの大学リーグで最高年俸コーチが初めて女性になりました。男性コーチを抜いてトップに躍り出たのです。彼女の年俸4億6000万円は、当然ながら男子リーグのトップコーチのおよそ半額。その格差是正はアメリカでも叫ばれ
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