男女の賃金格差はなぜ生まれる 高評価の「ホットジョブ」男性に偏り

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聞き手・岡林佐和
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 先進国の中でも大きい日本の男女の賃金格差について、朝日新聞が産業ごとに年代別の賃金格差を分析したところ、女性の年収は20代後半から50代まで、正社員に限ってもすべての産業で男性を下回った。産業別では金融・保険業界で最も大きな格差があった。企業の女性登用に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの矢島洋子主席研究員に、格差が生まれる背景について聞いた。

 ――賃金格差をみると、金融・保険業界の格差の大きさが目立ちます。

 「女性管理職の割合でみれば、金融業界は近年、積極的に女性管理職を増やしていて、製造業などほかの産業に比較して女性管理職比率は高い。正社員にもともと女性が多いから、それができています。それなのに賃金格差では、他産業よりも大きな差があります」

女性管理職比率はそこそこ高い金融業界、賃金格差が大きい理由

 「なぜかというと、金融業は…

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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2024年4月1日23時54分 投稿
    【視点】

    アメリカでは、女子バスケットボールの大学リーグで最高年俸コーチが初めて女性になりました。男性コーチを抜いてトップに躍り出たのです。彼女の年俸4億6000万円は、当然ながら男子リーグのトップコーチのおよそ半額。その格差是正はアメリカでも叫ばれ

    …続きを読む
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男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]