オバマ氏とクリントン氏、バイデン氏の集会に登場 異例のそろい踏み
米民主党の歴代大統領であるオバマ氏(62)とクリントン氏(77)の2人が28日、バイデン大統領(81)の再選に向けて献金者を集めた政治集会にそろって参加した。支持率が伸び悩むバイデン陣営は、知名度と人気を誇る元大統領の力も借りて、共和党のトランプ前大統領(77)の復権を阻止したい考えだ。
資金調達のパーティーは、28日夜にニューヨークで開催された。対談のなかでオバマ氏は「大統領として傑出した仕事をした」とバイデン政権による雇用拡大などを評価した。クリントン氏も「あと1期を務めるのにふさわしい」と再選を支持した。パレスチナでの戦争に反対する抗議の声で対談が遮られ、「あなた方も聞く耳をもたなければならない」とオバマ氏が諭す場面もあった。
民主党の大統領経験者は4人が存命だが、病気療養中のカーター氏(99)を除く3人が一堂に会する異例の集会は、大きな注目を集めた。米CNNは「トランプ氏との争いを、民主党が重視していることの証左だ」と報じた。
11月の大統領選に向けて、バイデン氏にとっては党内を一つにまとめることが喫緊の課題だ。本来は民主党の強い支持基盤だった黒人やヒスパニック層からの支持が離れているほか、パレスチナ情勢への対応には若者層から不満もあがっている。進歩派から穏健派まで幅広い民主党の有権者層をまとめるのは容易ではないが、2人の元大統領を味方につけて党内の「団結」を強めたい思惑がバイデン陣営にはある。
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