せっかちな高架鉄道駅のエスカレーター でも心は急がず 特派員メモ

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翁長忠雄

@バンコク

 何かと時間に追われる東京と違い、バンコクでは時間がゆったり流れている気がして心がなごむ――と思っているのだが、高架鉄道BTSの駅のエスカレーターだけは違う。とにかく速い。ぐんぐん進む。

 中進国タイの首都に暮らす人々は実はせっかちなのでは、と思い、BTS社を訪ねた。施設保守・輸送管理担当部長のポンサックさんによると、開業を控えた1990年代半ばに欧州を参考に最高速度の分速45メートルを採用した。ホームと改札階の間の人の流れが滞らないようにするためだ。経済発展に伴い利用者が増えるとの見通しもあったという。ちなみに商業施設は通常分速30メートル。

 日本エレベーター協会によると、日本はエスカレーターの勾配によって最高速度が決まっている。鉄道駅の規定はないが、通常分速30メートルという。分速45メートル前後は「動く歩道」に多い。

 ラッシュ時のホームを見てい…

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この記事を書いた人
翁長忠雄
国際報道部
専門・関心分野
東南アジア、中東、紛争、原爆、沖縄、差別