博士の数、世界トップ級目指す 「2040年に3倍に」 文科省

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村山知博

 文部科学省は26日、博士の数で世界トップ級をめざす「博士人材活躍プラン~博士をとろう」をまとめた。人口100万人当たりの博士号取得者を2040年に現在の3倍にするのが目標だ。大学院教育の改革や学生への支援強化で博士課程に進む学生を増やすとともに、産業界と連携して博士号取得者のキャリアパスを拡大するという。

 現在、日本の人口100万人当たりの博士号取得者は123人。文科省によると「主要国のなかでは、日本のみ減少傾向が続いている」という。博士課程に進む学生も減っており、日本の科学力や研究力が低迷している一因とも指摘されている。

 背景として、学生たちの将来への不安がある。科学技術・学術政策研究所の調査では、修士課程の学生のうち「博士課程に進学すると経済的な見通しが立たない」「博士課程修了後の就職が心配だ」と答えた人が3割を超えていた。

 実際、同研究所が今月発表し…

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この記事を書いた人
村山知博
くらし科学医療部
専門・関心分野
天文・宇宙、環境、エネルギー、原子力
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    井本直歩子
    (元競泳五輪代表・途上国教育専門家)
    2024年3月27日10時5分 投稿
    【視点】

    博士課程取得を人生の目標の一つにぼんやりと持ってきているのですが、長く博士課程にいる一人の友人の言葉がいつも頭に浮かんできます。「博士号って、足の裏についた米粒みたいなもんだって言われてる」。取らないと気持ち悪いけど、取っても何にもならない

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    サンキュータツオ
    (漫才師・日本語学者)
    2024年3月28日0時4分 投稿
    【視点】

    博士号を取得しても就職にさほど有利ではない、となると、まずは日本では博士号を取得した人が企業で取り合いになるレベルの意識改革が必要です。 もっかのところ理系の博士号の話題かなと思いますが、文系では博士課程に行っても博士号を取得できない(博士

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