新型「やくも」試乗会、倍率は55倍超 カーブでの乗り心地は?

石川和彦
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 山陰両県と岡山県を結ぶJR西日本の特急やくも。4月6日から新型車両が投入されるのを前に、JR西のアプリ「WESTER」の会員を対象にした試乗会が23日、開かれた。島根・出雲市駅―鳥取・米子駅間、岡山県の岡山駅―新見駅間など3区間6コースであった。倍率55倍超の抽選で選ばれた約600人が乗り心地を体感した。

 新型車両は新開発した車体傾斜装置を備え、カーブでの乗り心地をよくした。やくもは中国山地を高速で縦断し、カーブが多いため、揺れに対する乗客の不満は根強かったという。

 運行時は4両編成が基本で、1号車はグリーン席とセミコンパートメント(グループ向け座席)となっている。グループ向けは4人用と2人用が二つずつ。シートを平らにして靴を脱ぎ、足を伸ばせるのが特徴だ。

 出雲市発米子行きのコースには約100人が乗車。普通席に座り、グリーン席とグループ向けの席を見て回った。家族4人で試乗した松江市の会社員野尻悠介さん(35)は「グループ向けは家族で乗るのにちょうどいい。旧型だと子どもたちが落ち着かない。良いなあと思う」と評価。揺れについては「町中はあまり揺れない。山の方に行かないとわからないですね」。(石川和彦)

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