軽井沢→戸倉上山田温泉 しなの鉄道イベント列車運行へ 舞踏披露も

遠藤和希
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 【長野】しなの鉄道の軽井沢駅と戸倉駅を結ぶ戸倉上山田温泉への直行便「湯けむりNEOネオン号」の運行が30日に始まる。新幹線がとまる軽井沢駅の乗客らに温泉地まで足を運んでもらおうと、信州千曲観光局(千曲市)が回送だった土曜日の列車を貸し切りにして、あの手この手の催しでPRを図る考えだ。

 ネオン号は毎週土曜の午後2時15分に軽井沢駅を出発。約1時間で戸倉駅に到着となる。月1回はイベント列車となり、「ミスワインと行くワイン列車」のほか、「ほろよいあんず列車」「芸者列車」など、千曲市にちなんだ催しも展開する。

 使用する列車はしなの鉄道の新型車両「SR1系」。2020年7月から軽井沢―妙高高原間で往復していたが、土曜日は軽井沢駅に着いた後に格納のため回送で戸倉に戻っていたことに観光局が目をつけ、今年からの活用が決まった。

 23日には、報道機関など関係者向けのモニターツアーを開催。停車する小諸駅と上田駅の列車内で、着物姿の芸妓(げいぎ)の真珠子(たまこ)さん(55)ら3人が4曲の三味線や舞を披露した。真珠子さんは「芸妓は敷居が高いイメージもあるので、この機会に多くのひとに知ってもらい、千曲まで足を運んでもらいたい」と話した。

 観光局は、一昨年から戸倉上山田温泉の温泉街に多くあるスナックの魅力を発信する「NEOネオンプロジェクト」に取り組んでおり、昨年9月にはスナックのママが同乗するイベント列車を運行していた。観光局の担当者は「にぎわいを見せてオーバーツーリズムの様相をみせる軽井沢から誘客し、温泉街を盛り上げていきたい」としている。

 乗車料金は税込み1500円(列車の乗車代と、戸倉駅から上山田温泉方面のほっとバス1回限定乗車代など含む)。イベント列車の料金は催しによって計5千円からの見通しで、来年3月8日で一区切りとなる。温泉ツアーや職場研修など、予算次第でアレンジもできる。問い合わせや申し込みは観光局(026・261・0300)へ。(遠藤和希)

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