「一片の人間性のない行い」 自死直前に遠山美枝子の母に宛てた手紙

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森下香枝

現場へ! 連合赤軍「指輪物語」③

 世の中を変えよう、革命を起こそうと盛り上がった学生運動の挫折となったのが、1971~72年に起こった連合赤軍(連赤)事件だ。あさま山荘での銃撃、仲間を殺害したリンチ事件の凄惨(せいさん)さに人心は離れ、学生運動は急速に衰退していった。

 連赤のリーダーで、永田洋子(2011年に獄中で死去)と共に主犯とされた森恒夫は、裁判がはじまる直前の73年1月、獄中で「自分を総括する」と自殺した。28歳だった。

 彼はその2カ月前に、群馬県の山岳アジトで仲間のリンチによって命を落とした遠山美枝子の母、幸子(ゆきこ)(100)に長い手紙を出していた。

現場にいた連合赤軍メンバーが明かす「共同幻想」と「総括」

森恒夫が宛てた遠山美枝子の母へ宛てた長い手紙には謝罪と後悔がつづられていました。現場にいた元メンバーが明かす真相とは?

 〈美枝子さんのことについて…

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森下香枝
編集委員|ここからTIMES編集長
専門・関心分野
終活、中高年のセカンドライフ、事件など