「共同の親責任」とは? 法改正を決めたオーストラリア 識者に聞く

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聞き手・伊藤和行

 離婚後の子育てをどうするかは、世界共通の課題です。離婚後にも「共同親権」を選べるようにする議論が進む中、「取り組みを歓迎する」と意見を寄せた国がありました。オーストラリアです。ピーター・ロバーツ在日オーストラリア首席公使に、オーストラリアの取り組みや、日本での導入を歓迎する理由を聞きました。

 オーストラリアの家族法には「共同の親責任」という規定があります。離婚しても、子どもにとって最善の利益は何かを考え、父母双方が責任をもって子育てをするという考え方が浸透しています。

 実際、多くの父母は離婚する時点で、子育ての方法や医療、養育費、各親と過ごす時間、学校の送り迎えなど細かいことまで取り決めます。もちろん合意できない場合は裁判所の判断を求めます。政府も無料や低価格のカウンセリングサービスなどを提供し、できるだけ当事者で合意をしてもらうようにしています。

法改正した規定、「誤解してしまう人がいた」

 昨年10月、子どもの利益を…

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この記事を書いた人
伊藤和行
那覇総局長
専門・関心分野
沖縄、差別、マジョリティー、生きづらさ
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    末冨芳
    (日本大学文理学部教授)
    2024年3月24日10時44分 投稿
    【解説】

    【強制された共同親権で子どもの命が奪われ、親責任と子どもの意見表明を法定化したオーストラリア】日本の共同親権で心配されているのが、オーストラリアの悲劇を繰り返すことです。この記事で大使は隠蔽されていますが、オーストラリアでは、強制された共同

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