AIの無断学習に歯止め 著作権めぐる「考え方」、文化審議会で報告

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平賀拓史
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 生成AI(人工知能)と著作権の関係について議論してきた文化審議会(文部科学相の諮問機関)の著作権分科会・法制度小委員会は、AIによる記事や画像の無断利用が著作権侵害に当たりうる事例など、著作権法の解釈を示した「考え方」をまとめた。19日開かれた分科会で報告された。クリエーターら権利者の懸念を踏まえ、際限のない無断利用に一定の歯止めをかける狙いだ。今後、侵害の事例を収集し、見直しも含めた検討を続ける。

 デジタル技術の発展を背景に2018年に改正された著作権法では、例外規定により、AIは原則、著作物を許諾なく学習できるとされた。

 今回の「考え方」は、生成AIの急速な普及による無断利用への懸念を解消しようと、AIによる学習であっても例外規定が適用されないケースを例示した。

 著作権侵害になりうる事例として、すでにある著作物の表現を出させるために学習させる、データベースがパスワードなどでアクセスを防いでいるのに学習させる、といった場合を挙げた。一方で、著作者がAIによる学習に反対の意思を示している場合や、生成された作品の作風や画風が既存の著作物に似ている場合でも、それだけでは必ずしも著作権侵害には当たらないとした。

 また、AIが生成した作品に…

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