第5回定年後に再び結婚式をした再婚の2人 子に伝えた「ごめん」の理由

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石田貴子

 1月6日。札幌市の教会で小さな結婚式が開かれた。

 「新婦」の立ち位置にはワイン色のドレス姿の狩野悦子さん(70)。「新郎」はタキシードに身を包んだ均さん(64)。

 「誓約更新証書」にサインをして抱き合い、手をつないで退場した2人に、列席した子や孫たちが大きな拍手を送った。

 「人生で3回も結婚式をやれるなんて」と悦子さんは笑う。

 初回は前夫と、2回目は33年前に均さんと。そして今回の「バウリニューアル」だ。

 バウは誓いという意味の英語で、既婚夫婦が愛を再び誓い合うセレモニー。教会のモニター募集をみて、応募した。

 式後の歓談中、悦子さんは妹夫婦や均さんへの感謝の言葉の後、子どもたちを前に言った。

 「嫌だったこと、つらかったこともあったと思う。ごめんなさい。ありがとう」

幸せになるために、人生をともに歩むと決めたはず。でも、パートナーとの毎日が思い描いたものにならない人もいます。苦しみの原因は、改善策は。たくさんの「ふたりのかたち」を通して考えます。

再婚、気がかりだった小6と小2の気持ち

 ともに小学校の教師だった悦子さんと均さんは職場で出会った。

 「若くて背が高くてギターを…

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この記事を書いた人
石田貴子
阪神支局
専門・関心分野
子育て、教育、働き方、平和
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