共通するのは「作家性と多様性」 日本2作品アカデミー賞受賞の背景

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小原篤
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 10日(日本時間11日)に開催された第96回米アカデミー賞視覚効果賞の山崎貴監督「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」と、同賞長編アニメ賞の宮崎駿監督「君たちはどう生きるか」。受賞の背景に共通するのは、作家性と多様性だ。

今回は「三刀流」、最強の「コスパ」に

 山崎監督の特色は「二刀流」。CGなど視覚効果(VFX)を駆使する国内外の映画のほとんどは、本編の監督のほかにVFX専門の責任者を立てるが、山崎監督は両方統括する珍しいタイプだ。

 今も所属する映像制作会社「白組」でVFXの腕を磨き、「発注された仕事でなく、自分の作品を作りたい」と自ら脚本を書いて2000年に「ジュブナイル」で監督デビューした。昭和30年代が舞台の「ALWAYS 三丁目の夕日」や特攻がテーマの「永遠の0」など、原作つきの作品でも脚本に携わった。敗戦直後の日本をゴジラが襲う今回の物語は山崎監督オリジナル。その意味では「三刀流」だ。

 過去に「ジュラシック・パー…

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