校則会議 発言に「謝罪文を」 生徒側「不適切指導」 武蔵野東学園

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狩野浩平
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 自閉症の子とそうでない子がともに学ぶ「混合教育」で知られ、幼稚園から高等専修学校まで東京都内に5校・園を設置する学校法人武蔵野東学園(武蔵野市)で1月、高等専修学校2年の女子生徒が校則をテーマとした会議での発言を理由に、学園の副理事長(当時)宛ての謝罪文を提出させられていたことがわかった。女子生徒側は「退学を示唆されて提出を求められた。不適切な指導だ」と訴えている。

 会議は1月10日にあった。女子生徒側によると、教員から「副理事長が来て校則について意見を聞くので希望者は出席してほしい」と言われたという。

 複数の出席者によると、会議では副理事長が、子どもの意見尊重をうたったこども基本法に言及し、時代の変化に即して校則を全廃したいとの考えを示した。「皆さんが窮屈だと思うことはやめた方がいい」とも述べて、生徒たちに意見を述べるよう促した。

取材に対して学校側は「事実誤認に基づくご質問にはお答えできません」と文書で回答しました。記事後半で、会議でどんなやりとりがあったのか紹介しています。

 一部の生徒が「ネイルをやっ…

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この記事を書いた人
狩野浩平
東京社会部|教育担当
専門・関心分野
いじめ、不登校、子どもの権利、ニューロダイバーシティー、幼児教育、性暴力
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    末冨芳
    (日本大学文理学部教授)
    2024年3月31日15時0分 投稿
    【提案】

    【こども基本法の専門家よりアドバイスします、意見を聞いてやってるんだという大人の態度がダメすぎます】まず、副理事長と生徒という権力のアンバランスを前提とし、気に入らない生徒に退学をちらつかせるパワハラの場は、生徒の意見表明の場とは言えません

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2024年3月31日15時0分 投稿
    【視点】

    強い主従関係を維持している教育現場だと感じました。生徒の意見を聴くと言って集めたのに、副理事長が「ネイルをしない、するは自由」「それはあなたの勝手な考え」などと主張する場面もあった、は首をかしげざるを得ません。 都の私学行政課が取材に「個別

    …続きを読む