気仙沼市のまちづくり協議会、総務省の「防火・防災教会長賞」受賞

山浦正敬
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 宮城県気仙沼市の鹿折まちづくり協議会(熊谷英明会長)が、総務省消防庁主催の第28回防災まちづくり大賞で、日本防火・火災協会長賞を受賞した。市内からの受賞は初めて。地域を歩いて災害の注意ポイントを確かめる「防災まち歩き」や、外国人技能実習生も参加する避難所開設訓練などの活動が評価された。

 鹿折地区は震災で津波と火災に襲われた地域で、中層の災害公営住宅団地や水産加工会社も並ぶ。震災翌年に発足した同協議会の幹部メンバーは現在も週1回集まって、地域の課題や行事について話し合う。

 昭和三陸津波から91年となる3日には、研修の一環で、岩手県釜石市で行われた地震・津波避難訓練を視察した。

 協議会のメンバーや自治会長ら約30人が同市中妻地区の避難訓練に参加。地区のアドバイザーをつとめる山形大の熊谷誠講師の解説で、高台にある神社まで階段で上るなどした。同市担当者からの説明も受けた。

 熊谷会長は「訓練に多くの住民が参加していることに驚いた。地域が違えば防災の体制が違う。参考になった。これからも学んでいきたい」と語った。

 大賞は1995年の阪神大震災をきっかけに始まり、災害に強い安全なまちづくりを進めるため地域で優れた活動をしている団体を表彰する。県内からは多賀城市の市防災主任者会も消防庁長官賞を受けた。(山浦正敬)

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