釜石市で津波避難訓練 児童ら呼びかけ、他県からも参加

山浦正敬 東野真和
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 1933年の昭和三陸地震津波から91年となる3日、岩手県釜石市で避難訓練があり、約1500人が参加した。

 震度6弱の揺れの後、大津波警報が出されたとの想定。最大クラス想定の津波で新たに浸水想定地域になった中妻地区では、住民が高台の八雲神社やその下のグラウンドに避難した。

 双葉小学校の児童がポスターやチラシなどを作って参加を呼びかけてきたこともあり、84カ所ある緊急避難場所で最も多い144人が参加した。6年生で前児童会長の三浦碧人(あおと)さん(12)は「目標の100人を上回った。この活動を学校で続けてほしい」と話した。

 この日の訓練には、宮城県気仙沼市の鹿折まちづくり協議会のメンバーも視察に訪れた。熊谷英明会長は「防災意識の高い地区。学んだことを鹿折の防災にも役立てたい」と語った。

 市中心街の只越地区では46人が高台の仙寿院境内に避難した。鍼灸(しんきゅう)師で全盲の中村亮さん(70)は、町内会長の斎藤治朗さん(81)に介助されて坂を上った。「13年前はたまたま近所の人がいたので助けてもらったが、次はどうなるか」と不安げに話した。市では要支援者に個別の避難計画を策定中だ。(山浦正敬、東野真和

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