しらかわホール30年の歴史に幕 阪田知樹さんのピアノでフィナーレ

小原智恵
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 国内外のプロ、アマの音楽家たちに愛されてきた名古屋・伏見のクラシック専門ホール「三井住友海上しらかわホール」が2月29日、30年の歴史に幕を下ろした。最終日は名古屋市生まれのピアニスト・阪田知樹さんがリサイタルを行い、ホールへ別れの響きを届けた。

 阪田さんは短い曲が集まり、一つの作品となる「連作集」をテーマに、ショパンやシューマンら作曲家の個性あふれる曲を奏で、その音色をホールに響かせた。

 阪田さんはエリザベート王妃国際音楽コンクール入賞後の2021年から、オーケストラとの共演、室内楽、ソロリサイタルなど今回を含め計7回、同ホールの舞台に立ってきた。演奏会を前に「特別な日にホールに立てたことは記憶に刻まれる。最初の瞬間から最後の瞬間まで悔いが残らないように大切に向き合いたい」と話した。

 しらかわホールは1994年に住友海上(現三井住友海上火災保険)の創業100年記念事業として開館、これまでプロオケからアマの地元合唱団まで計4397公演が開かれてきた。コロナ禍などで公演数が減り、経営状況などから閉館が決まった。今後はホールが入る12階建てのビルごと売却される見込みという。

 この日の公演の一部は3月18日午後7時からCBCテレビ(https://hicbc.com/event/別ウインドウで開きます)で配信される。小原智恵

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