劣勢のウクライナ、反攻は「難しい」 専門家が指摘する停戦の条件

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聞き手・河野光汰

 ロシアによるウクライナへの全面侵攻から、2月24日で2年がたちました。欧米諸国は引き続きウクライナへの連帯を表明しましたが、ウクライナ軍は東部の要衝アウジーイウカから撤退するなど劣勢が目立ち始めています。3年目に入りウクライナはどう戦うべきなのか。山添博史・防衛研究所米欧ロシア研究室長はウクライナにとって「戦争と国家の今後を左右する1年になる」と分析します。

 ――アウジーイウカの陥落をどう分析しますか。

 アウジーイウカはロシアの占領下にあるドネツクの郊外にある激戦地帯です。ここをウクライナ軍が持っていることで、ロシアにとっては軍事的に重要な拠点を攻撃されやすい状況でした。今回、アウジーイウカを陥落させたことで、その状況を解消できたことはロシア軍にとっては大きな戦果です。

 逆にウクライナ軍は、ドネツク州内の新たな線で防衛体制を整える必要があります。そこでロシア軍の進軍を防ぎ切ることができれば、アウジーイウカ喪失の損害は一定程度に抑えられるでしょう。

 ――一部の専門家からは、3年目はウクライナにとって耐える時間が続くとの見方も出ています。

「決断」が必要になる展開も

 ウクライナがこの1年を耐え…

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この記事を書いた人
河野光汰
ジャカルタ支局長
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ウクライナ情勢

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