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預けた高級腕時計、シェアサービス終了前に市場流出 「計画的売却」

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佐野楓
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 高級腕時計のシェアサービス「トケマッチ」が1月末で突然終了した問題で、運営会社に所有者が預けた腕時計の一部がサービスの終了前に、中古市場に流出していたことがわかった。複数の所有者が「計画的に売却された」として警察に相談しているが、流出の規模は見通せていない。

 このサービスは、所有者から預かったロレックスなど高級ブランド品の腕時計を借りたい人に貸し出すというもの。運営会社「合同会社ネオリバース」(大阪市中央区)が1月末に法人の解散とサービス終了を発表した。終了を受けて結成された、所有者約190人による「トケマッチ対策本部」によると、27日時点で約900本(計約19億円)の腕時計が未返却になっている。

 ブランド品買い取り大手「バリュエンスジャパン」(東京都港区)には今月初旬、同社のオークションサイトに出品されている腕時計の中に、トケマッチに預けていたはずのものが複数本含まれている、と所有者から連絡があった。同社は該当する腕時計の流通を止めたうえで、13日にはホームページに問い合わせ窓口を設置。22日までに約500本分の相談があったという。

 同社は調査を進めており、27日時点では少なくとも20本以上が自社販路で扱っている腕時計とシリアルナンバーが一致。さらに、その半数はトケマッチが終了する前に流通していたことがわかった。シリアルナンバーが一致した腕時計については、警察が被害届を受理すれば、警察を通じて返却していく予定。所有者から相談を受けたとして、警察から提供を求められている腕時計もあるという。

 同社の担当者は「中古市場の流通スピードは非常に速く、転売が繰り返されれば流出した時計を追うのが難しくなる。警察と連携し早急な被害回復に努めたい」と話す。

事件化に壁も

 トケマッチをめぐって現在…

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