パレスチナ、新政府発足へ首相選び着手 ガザ復興視野、実現可能性は

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エルサレム=高久潤 其山史晃

 イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が終わった後のパレスチナ自治区ガザの統治を見据え、パレスチナ自治政府が新たな「実務型政府」の発足に向けて首相選びに着手していることがわかった。米国や一部のアラブ諸国と協力関係を築き、ガザの復興や2006年を最後に行われていない自治評議会(国会に相当)選挙などに重点的に取り組む狙いがある。

 自治政府のシュタイエ首相は26日、トップのアッバス議長に辞表を出したと発表した。自治政府関係者らによると、シュタイエ氏に代わる新首相の有力候補として、パレスチナ投資基金総裁のムハンマド・ムスタファ氏の名前が挙がっている。ムスタファ氏は元自治政府副首相で、世界銀行での勤務経験がある。

 自治政府は、もともとヨルダン川西岸、ガザの両パレスチナ自治区を統治していたが、ガザはハマスに制圧され、07年からはその実効支配下にある。

アッバス議長が明かした和平計画案

 ガザの復興には統治能力の増…

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この記事を書いた人
高久潤
エルサレム支局長
専門・関心分野
グローバリゼーション、民主主義、文化、芸術
イスラエル・パレスチナ問題

イスラエル・パレスチナ問題

イスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに大規模攻撃を行いました。イスラエルは報復としてハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区に攻撃を始めました。最新のニュースや解説をお届けします。[もっと見る]