かっぱ寿司運営会社に罰金3千万円、東京地裁 営業秘密持ち出し事件

田中恭太

 回転ずし大手「かっぱ寿司」の運営会社「カッパ・クリエイト」(横浜市)の前社長がライバル社の営業秘密を持ち出した事件で、前社長と共に不正競争防止法違反の罪に問われた法人としてのカッパ社と商品部長だった大友英昭被告(44)の判決公判が26日、東京地裁であった。島戸純裁判長は、カッパ社に罰金3千万円(求刑罰金3千万円)、大友被告に懲役2年6カ月執行猶予4年と罰金100万円(求刑懲役2年6カ月罰金100万円)を言い渡した。

 判決によると、大友被告は2020年11月、ライバル社の「はま寿司」の親会社「ゼンショーホールディングス」から転職してきた田辺公己前社長(47)=同罪で懲役3年執行猶予4年と罰金200万円の有罪が確定=から、はま寿司の食材の原価や仕入れ先に関するデータをメールで受信。カッパ社内で共有・使用した。

 判決は、データがはま寿司社内でパスワード付きで管理され、退職者には守秘義務が課せられていた点や、同社が実際にデータを事業に活用していたことなどから、同法上の「営業秘密に該当する」と認定。営業秘密に当たらず無罪だと訴えたカッパ社や大友被告側の主張を退けた…

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この記事を書いた人
田中恭太
ニューヨーク支局
専門・関心分野
国連、米国社会、国際情勢、裁判、独占禁止法