新旧車両にエモい気分 都内走った03系と3000系、群馬で共演

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杉浦達朗
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 東京で約30年間活躍し、2020年に突然引退した鉄道車両が、今月から群馬で復活する。お披露目会には多くの鉄道ファンらが集まったが、この車両が走る以前に東京へ通ったり、住んでいたりした北関東の人の姿もあった。どうやら旧車両にも思い入れがあり、「エモい」気分を味わいに来たようだ。

 復活するのは、東京メトロ日比谷線などで使われていた「03系」。コロナ禍だった4年前に事前告知やセレモニーなしで引退し、惜しまれた車両だ。上毛電気鉄道(前橋市)で29日から運行を始める。

 17日に前橋市の上毛電鉄大胡電車庫であったお披露目会には100人近くのファンが集まり、03系から生まれ変わった上毛電鉄の新車両「800形」の姿をじっくり見ていた。1993年製だが、800形に改造するにあたってバリアフリー化や省エネ化を施し、「人にも環境にも優しい」車両という。

 同社の橋本隆社長は「大変人気のある車両を迎えられてうれしい。この更新を起爆剤に、上電や地域をもっと元気にしたい」とあいさつした。群馬県みどり市の高校生金和音羽(とわ)さん(16)は、保育園時代からの鉄道ファン。「800形はデザインも機能もいい。いつか運転手になりたい」と話した。

日比谷線ファンのほか井の頭線ファンの姿も

 一方、ピカピカの新車両を横目に集まった人たちに話を聞いていると、あることに気づいた。800形のお披露目と同等かそれ以上に、役目を終える現行の「700形」を見るために来た人も多いことだ。金和さんも700形の「走行音や車両の形が好き」という。

 700形は、東京の渋谷―吉…

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