衆院選比例区の投票先で自民21%の衝撃 「なぜ」と数字を探ると…

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君島浩
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 朝日新聞社が2月17、18日に実施した全国世論調査(電話)で、「仮に今、衆院選の投票をするとしたら、比例区ではどの政党に投票したいと思いますか」と質問し、主要な政党名を挙げて選んでもらったところ、自民党を選んだ人は21%にとどまりました。公明は5%で、立憲、維新は各14%、れいわ6%、共産、国民民主は各5%、教育無償化を実現する会4%、社民、参政党は各1%でした。

 岸田文雄首相肝いりのG7広島サミット直後で衆院の解散風が吹いた昨年5月から10カ月連続で同じ質問をしていますが、今回の自民の21%は、昨年12月、今年1月の25%を下回り、最低を更新しました。

 さかのぼれば、安倍晋三首相(当時)が衆院の解散を表明して衆院選になだれ込んだ2014年11月に調査して以来、これまで計35回、同じ質問をしていますが、やはり今回が最低の記録です。

 比例区の投票先に自民を選んだ人は、30回連続して30%台から40%台を行き来していました。しかし、昨年10月に28%となって以来、5カ月連続して20%台に低迷しています。これだけでも異例な状態が続いているといえます。

 伝統的に、各政党の勢力を推し量る質問は、政党名は読み上げず、「今、どの政党を支持していますか」と尋ねる「政党支持」質問でした。しかし、この質問では「支持する政党はない」という人や「答えない・分からない」に分類される、いわゆる「無党派層」が出てきます。

 この無党派層は今回の2月調査でも55%に達したように、おおむね5割前後を占めます。衆院選や参院選が視野に入る時期には、この無党派層の動向を探る上でも、比例区投票先を聞くようにしています。

 ところが、今回の調査では、自民支持層は21%で、比例区投票先に自民を選んだ人21%と同じでした。上乗せがないわけです。これは、立憲支持層は7%で比例区投票先は14%、維新支持層は4%で比例区投票先は14%などと見比べても分かるように、あまり例はありません。

■無党派層をみてみると…

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