検察主張の脱出方法は「不可能」 弁護側が反論 袴田さん再審公判

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金子和史
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 1966年に静岡県のみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん(87)の裁判をやり直す再審の第8回公判が14日、静岡地裁であった。弁護側は、検察側が主張する現場からの袴田さんの脱出方法は、実際は不可能だったなどと主張した。

 確定判決では、袴田さんは犯行後、被害者宅の裏木戸から脱出した、とされた。裏木戸の上下二つの留め金のうち上の一つはかかっていたが、警察は再現実験でその状態でも脱出は可能だったとする報告書を作成した。

 弁護側は、この報告書は、裏木戸の一部が意図的に写されていない写真を使うなど不自然なもので、「虚偽の報告書だ」と訴えた。

検察「供述は実体験に基づく」

 一方、検察側はこの日、前回…

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この記事を書いた人
金子和史
那覇総局
専門・関心分野
沖縄、平和、事件、司法