インドネシアの新大統領、待つ課題は? 中国依存「見直し必要」
14日に投開票されたインドネシアの大統領選挙は、国防相のプラボウォ氏が他の候補の得票率を上回り、勝利宣言をしました。現地のシンクタンク「インドネシア経済改革センター」のムハンマド・ファイサル事務局長に、プラボウォ氏の「勝利」の理由や中国依存が進むこの国の課題、日本への期待などを聞きました。
プラボウォ氏は今回、人気の高い現職のジョコ大統領の長男を副大統領候補に指名し、首都の移転やインフラ整備といった現政権の政策を続けていくと訴えてきた。自身の支持層に加え、ジョコ氏を支持する中間層やその下の層からも幅広く支持を集めた。
初の庶民派の大統領になったジョコ氏は、任期中に高い経済成長や為替相場の安定を実現。国民に影響が大きいインフレ率の高騰も防いできた。国際会議やスポーツ大会も開催し、国際的な存在感を高めることにも成功した。
一方で、72歳のプラボウォ氏には、健康不安も指摘されている。国軍幹部時代に人権侵害に関与したとされる疑惑もくすぶる。
さらに、正副大統領の年齢を40歳以上に制限していた資格要件を変えてまで、36歳のジョコ氏の長男を指名したことは、民主主義の後退とも受け取られた。
この国の成長性に期待するマーケットや投資家たちは、政府や政策の安定性を好みつつ、「グッドガバナンス(良い統治)」の悪化には懸念を示すだろう。
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