マイナ保険証の利用促進なども後押し 診療報酬改定 患者は負担増に

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吉備彩日
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 2年に1度見直される診療報酬の改定内容が14日、決まった。幅広い医療従事者の賃上げにあてるため、初・再診料や入院基本料といった基本的な報酬を引き上げるほか、様々な加算を新設。また、マイナンバーカードを使う「マイナ保険証」の利用促進なども後押しする。

 今回の改定では、利用率が低迷するマイナ保険証を普及させるなど、「医療DX(デジタル化)」を推進するための報酬加算も新設する。6月以降、こうした取り組みをする医療機関で受診すると、患者の負担が増えることになる。

 現在、医療機関がオンラインで患者情報を取得などした場合、マイナンバーカードのマイナ保険証を利用すると20円、利用しないと40円が初診時に上乗せされる。従来の保険証を使ったほうが、医療機関にとって報酬が多くなる。厚生労働省はマイナ保険証の利用が増えない一因とみている。

 このため6月以降は、マイナ保険証や電子処方箋(せん)などの推進に取り組む医療機関に対して「医療DX推進体制整備加算」を新設。医科では初診時に80円を、歯科で60円、調剤で40円を上乗せする。患者負担が3割の人の場合、医科で24円、歯科で18円、調剤で12円の負担増となる。

 従来の加算は、初診時にマイ…

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