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　JR九州の観光特急「海幸山幸」を貸し切りにして夢をかなえる「夢列車」が2日、宮崎（宮崎市）―南郷（日南市）間の往復で初めて運行された。

　同宮崎支社と宮崎県観光協会が列車でかなえられる夢を募集。県外から68件の応募があり、大阪市内の会社員西秀俊さん（25）の「できなかった大学時代の仲間と卒業旅行がしたい」という夢が選ばれた。

　コロナ禍だった3年前に関西大学を卒業した西さんは、卒業式には研究室からリモートで参加、卒業旅行も楽しめなかったという。チラシでこの企画を知り応募、卓球部の後輩ら計12人で参加した。

　往復の貸し切り費用約20万円は無料で、列車内では特製弁当や地ビールも振る舞われた。日南線の風景などを楽しんだ西さんは、「貸し切り列車に乗るなんて、一生に1回あるかないか。心に残る旅になる」と話した。

　宮崎駅での出発式には、女子サッカー・ヴィアマテラス宮崎の選手や「みやざき犬」も参加。梶尾孝利駅長は「今日をきっかけに宮崎のことをもっと好きになってもらい、いつかまた宮崎に立ち寄ってほしい」などとあいさつし、一行を見送った…