若者の支持失うバイデン氏 ガザ情勢影響、根底に左派の動向や世代差

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ニューヨーク=遠田寛生 中井大助/取材協力=アレクシス・ベイツ

 バイデン米大統領の「顔」が視界に飛び込んできた。目は赤く、口から血が流れ、白い服の襟や手にも血がついている。ニューヨークのオフィス街で、「血塗られた大統領」を強烈に印象づけるパネルを、人々が掲げながら歩いていた。

 1月8日、抗議活動に参加していたのは50人ほど。一斉に「パレスチナに自由を!」と訴えていた。「米国の資金や銃、弾薬がなければイスラエルは戦えない。これは米国の戦争でもある」

 演説者の声の調子が強まった。

大統領選で再選を目指す民主党のバイデン大統領にとって、選挙結果を左右しかねない重要な要素になっているのが中東情勢です。パレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を続けるイスラエルに対し、米国では若い世代を中心に抗議活動が続き、イスラエルを支援するバイデン政権への批判も強まっています。

 「米国の大統領は今、窮地に…

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この記事を書いた人
遠田寛生
スポーツ部
専門・関心分野
大リーグなどスポーツ全般、アンチドーピング
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    三牧聖子
    (同志社大学大学院教授=米国政治外交)
    2024年2月4日20時7分 投稿
    【視点】

    ポピュリズム研究で知られるモンク氏の分析は興味深いが、アメリカの若者たちのパレスチナ支持を「イデオロギー」とみなす姿勢は疑問だ。今のアメリカには、むしろ逆のこと、つまりSNSの発展などにより、ようやく「イデオロギー」から自由に、パレスチナ問

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