麻生氏が上川外相への容姿発言を撤回 「表現、不適切だった」
高橋杏璃 松山紫乃
【動画】講演会の中で「そんなに美しい方とは言わんけれども」などと述べた自民党の麻生太郎副総裁
自民党の麻生太郎副総裁は2日夜、上川陽子外相の容姿について「そんなに美しい方とは言わない」「おばさん」などと講演で触れた自らの発言を撤回した。朝日新聞の取材に対し、「容姿に言及したことなど表現に不適切な点があったことは否めず、撤回させていただきたい」との談話を出した。
コメントは事務所名で、「上川大臣の功績を紹介する趣旨だった」と釈明しつつ、「各位からのご指摘を真摯(しんし)に受け止める」と記した。「あらゆる方々、特に女性や若者が能力を十分に発揮し、活躍できる環境を整えていくことが政治の責務」とした。
麻生氏の発言をめぐっては、野党などから「暴言」と批判が続出。岸田文雄首相も同日の参院本会議で「性別や立場を問わず、年齢や容姿を揶揄(やゆ)し、相手を不快にさせるような発言は慎むべきだ」と答弁していた。
麻生氏は1月28日、福岡県芦屋町での講演で、上川氏について「俺たちから見てても、このおばさんやるねえと思った」「そんなに美しい方とは言わんけれども、英語できちんと話をし、外交官の手を借りずに自分でどんどん会うべき人に予約を取っちゃう」などと語った。