「SNSは危険な製品」 米で追及強まる 若者の保護対策、日本は?

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五十嵐大介=サンフランシスコ 村井七緒子
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 米上院司法委員会で31日、ソーシャルメディアが若者に与える悪影響についての公聴会が開かれ、与野党の議員がメタやX(旧ツイッター)などSNS大手の安全対策をめぐる不備を厳しく追及した。米国では超党派で規制法案の検討が進んでおり、SNS大手への圧力が強まっている。

 「息子はフェイスブック(FB)上で性的搾取を受けた後、自殺した」「これ以上何人の子どもが苦しめばいいのか」

 公聴会の冒頭、SNS上で性的搾取を受けて自殺した若者の保護者らの動画が流された。ネット上で知り合った女性に自分の性的な写真を送ったところ、お金を払うよう脅迫され、自殺に追い込まれた事例などが紹介された。

 約4時間にわたる公聴会では、与野党の議員から厳しい言葉が相次いだ。共和党の重鎮リンゼー・グラム氏は「SNSは危険な製品だ」としたうえで「あなたの手は血で汚れている」と批判。エイミー・クロブシャー氏(民主党)は「ボーイングは事故機の運用を止めたのに、プラットフォーマーはなぜ同じような対応ができないのか」と訴えた。

 議員に謝罪を促されたメタの…

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    曽我部真裕
    (京都大学大学院法学研究科教授)
    2024年2月2日7時58分 投稿
    【視点】

    日本におけるネット上の青少年保護には、主として、①プラットフォーム事業者の規律が不十分なこと、②対処しようとしているリスクの幅が狭いこと、の2つの問題点があると考えます。  ①については、このテーマに関する法律として「青少年インターネット

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