パレスチナに立つマンデラ像 イスラエル提訴に南アを駆り立てた歴史

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ケープタウン=今泉奏

 イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃がジェノサイド(集団殺害)にあたるとして、南アフリカが提訴した訴訟で、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は26日、イスラエルにジェノサイド行為を防ぐための措置をとるように命じた。今回、なぜ南アはパレスチナ側に立ち、訴えを起こしたのか。その背景には、人種差別や植民地支配と闘ってきた苦難の歴史がある。

 パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区ラマラの丘には、南アの初代黒人大統領、ネルソン・マンデラ氏の像が右手を掲げて立つ。その瞳はパレスチナ人が住む街を見守り、イスラエル側には背を向けている。

 昨年11月下旬、像の前に、イスラエルの攻撃に抗議する人たちが集まった。

 「アパルトヘイト(人種隔離)。それは南アフリカの歴史であり、パレスチナの現実だ」。一人のパレスチナ人少年が、そう記された紙を掲げた。

 そして、周囲の人たちが声を上げる。「今すぐジェノサイドをやめろ」

マンデラ氏を抱き寄せたアラファト

 マンデラ像は2016年、南…

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この記事を書いた人
今泉奏
ヨハネスブルク支局長|サハラ以南アフリカ担当
専門・関心分野
アフリカ、植民地主義、グローバルサウス
イスラエル・パレスチナ問題

イスラエル・パレスチナ問題

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