「首相にも離党しろと?」 信頼関係崩れた自民、3派体制も崩壊状態
自ら率いた自民党岸田派の思わぬ立件を受け、岸田文雄首相が慌てて繰り出した同派の解散決断は、同じく立件された安倍派、二階派の解散を急加速させた。首相の決断は、派閥を存続する意向の麻生太郎副総裁や茂木敏充幹事長との関係に影響を与え、政権の中枢構造だった麻生、茂木、岸田の「主流3派体制」の崩壊もあらわになった。
政治刷新本部が作った改革案でも、厳しい世論は変わらず、個々の議員は焦りを隠せない。従来の「敵と味方」の関係が不分明になり、相互の信頼関係を失った党内には、疑心暗鬼が渦巻いている。
安倍派の有力幹部「5人衆」の一人は24日、茂木氏から「安倍派内部も含めて相当厳しい意見は出ていた」と伝えられた。幹部が「私たちはどう対応したらいいか」と聞き返したところ、茂木氏は刷新本部で安倍派幹部の責任を問う声が出たことを紹介しながら、党則にある党の役職停止や離党勧告などの処分に触れ、こう言ったという。「それはみなさんたちが相談して決めることだ」。茂木氏周辺は、茂木氏の安倍派幹部に対する発言について「『自ら判断しないと党が処分する』という警告だ」と解説する。
岸田首相「俺は何も聞いていない」
翌25日。読売新聞が朝刊1…
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- 【視点】
自民党内で怪文書が飛び交うといったことは珍しいことではないと思うが、首相が「聞いてない」という安倍派幹部の離党の話が飛び交うのは、そろそろ岸田下ろしが始まったということなのかもしれない。今年は総裁選がある年。しばらくは荒れると思うが、それで
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